瞬間英作文の概要
日本語の例文を見て英文を作るという作業をひたすら繰り返す練習ですが、これには長所と短所があります。まず長所をあげてみますと、
- 英文を作ってみると自分が理解していなかった、または理解していても使いこなせていない文法を理解する事ができる。
- (ある程度)正確な英文を作る事ができるようになる。
- 英文を作ることに自信がつく。
- 単文を暗記できるので、表現集等を覚えたりするのに良い。
短所としては
- 日本語の文を見て英文を作るので、自分が言いたい内容を英文にしているわけではない。(スピーキングの基礎練習にはなるけど、スピーキングが直接上達するわけではない。)
- 日本語の文を見て英文を作るので、日本語臭い英語しか練習できない。(英文の中にはなんとも日本語に訳しにくいけどよく使われる文があったりするのですが、そういう文の練習ができません。)
- 自己流の発音で練習してしまう傾向が高い。(付属のCDを使いこなせば回避はできます。)
- しんどいのでなかなか続かない。
といったところでしょうか。以上の理由から、瞬間英作文は英語の基礎がまだできていない初級者の方や、中級・上級者でも文法を把握していなかったり、英文に間違いが多い場合の矯正には役立つと思いますしぜひ練習すべきだと思いますが、ずーっと練習し続ければ良いような練習法ではないように思います。
瞬間英作文の具体的な練習方法
日本語の例文を見て英語で自分なりに言い直し、英語の例文を見て確認するという作業を繰り返します。
繰り返し回数の目安としては、
- 1日目:10回
- 2日目:8回
- 3日目:7回
- 4日目:6回
- 5日目:5回
ぐらいでしょう。英文がスラスラっと出てこないようならもう少し回数を増やすなどして調整してください。音声にも気をつけて練習したい場合はCDを使った練習を毎日+2回ぐらい追加して、自分の発音・イントネーションなどとCDの音声とを常に比較するようにして練習すると良いでしょう。
瞬間英作文の教材の選び方
以前は森沢洋介さんの瞬間英作文シリーズぐらいしか教材がありませんでしたが、最近はいろいろな教材が出てきましたね。文型ごとに分けてあるものや、シチュエーションごとで分けてあるものなどあります。文法を強化したい場合は文型ごとに分けてあるものが良いでしょうし、表現を暗記してスピーキングの幅を広げることが目的であればシチュエーション事に分けてあるものなどが良いでしょう。まずは中身を見てみて、自分に合うものを選ぶようにしましょう。
瞬間英作文の目的別オススメ教材(Amazonへのリンクは画像をクリック)
この一覧にないものでも私のレッスンで対応可能なものもあります。それらについてはこちらのページ「対応可能なテキスト一覧【瞬間英作文系】」を参照してください。
文型別に練習して文法を強化したい場合
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
【長所】おそらくもっとも有名な瞬間英作文の本だと思います。簡単な文から始まるので初心者向けです。
【短所】解説が少ないので時々紛らわしいことがあります。英文がものすごく日本語臭いです。文法・文型を学ぶためと割り切って練習すると良いでしょう。
会話できる英文法大特訓
【長所】英文が日本語臭くなくて、わりとネイティブが使いそうな英文が集めてあります。扱ってある文法項目が多くて高レベルのものもあります。
【短所】英文が少し難しいので文型の練習に集中できないことがあります。
【コメント】上の「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」が終わって、もう少し練習を続けたい人に良い内容だと思います。
シチュエーション別に練習して表現の幅を広げたい場合
瞬時に出てくる英会話フレーズ大特訓
【長所】ネイティブが使いそうな表現がたくさん入っています。英文もそんなに難しくないです。
【短所】途中文型別の練習の章もあるのですが、他のテキストで練習している人にとっては余分かもしれません。
【コメント】表現の幅を広げるにはとても良いテキストだと思います。
英単語フレーズ大特訓
【長所】ネイティブが使いそうな表現がたくさん入っています。英文もそんなに難しくないです。
【短所】今のところ特にないように思います。
【コメント】表現の幅を広げるにはとても良いテキストだと思います。